札幌大通地下ギャラリー 500m美術館

展覧会情報

Exhibition

500m美術館 Vol.7

質感覚 -Sensitivity to Texture-

2013年4月27日(土)~7月25日(木)

今回の「質感覚 -Sensitivity to Texture-」展は、さまざまな質感とそれがもたらす感情をテーマに、絵画、彫刻、版画、工芸、デザイン、映像、建築、インスタレーションなど多岐にわたる分野の作品によって彩られています。

「メール本文」などの意味で用いる「テクスト」という語はラテン語の「織る=テクセレ」を語源とし、本来は「織られたもの」という意味です。世界には動物系、植物系、化学系の多種多様の繊維素材があり、またその太さ細さ、編み目の密度の違いなどによって、さまざまな布地が織られますが、「質感=テクスチャー」とはフワフワと柔らかい、ゴワゴワと堅いなど、それぞれの布地特有の触感のことです。現在では布地だけでなく、絵の具はもとより木材、金属、ガラス、漆、光、言語などあらゆる種類の素材の性質にも用いられます。しかしいずれにせよその根底にあるのは触覚という感覚です。

では、その触感はどのような感情を私たちにもたらすでしょうか。柔らかさは安らぎを、ざらつきは苛立ちを感じさせるでしょう。しかし冷たいのに優しい、キラキラしているのに悲しいと感じられるかもしれません。こうした一致、不一致は、表層に触れることによって私たちの深奥に眠っていた感情が覚醒されたからこそ起こるのです。

触覚は最も直接的で根源的な感覚です。アートが素材を大事にする理由もここにあります。展覧会では作品に触っていただくことはできませんが、どうぞ手で慈しむように眺めてください。作品の質感を楽しむことは同時に、私たち自身の感情の襞がどのように織りなされているのかを発見する機会ともなるはずです。

北村清彦(創造都市さっぽろ・国際芸術祭実行委員会 500m美術館部会 部会長)

開催概要

時間:
7:30~22:00(最終日は17時まで)
会場:
札幌大通地下ギャラリー500m美術館
住所:
札幌市中央区大通西1丁目〜東2丁目(札幌地下鉄大通駅~バスセンター前駅間 地下コンコース内)
主催:
札幌市

Event

関連イベント

出品作家によるギャラリーツアー

日時: 2013年4月27日(土)
時間: 17:00-18:00
会場: 500m美術館(バスセンター側より開始します)
参加無料

Artist

参加アーティスト

長谷川裕恭/今義典/菱野史彦/蒲原みどり/五十嵐淳/高臣大介/渡邊希/吉田茂/Orrorin/風間雄飛/浅野久男/中橋修/門馬よ宇子/吉成翔子/額田春加